【X-MEN】(エックスメン)あらすじ・登場人物・ネタバレ含む解説

『X-MEN』(2000年)は、マーベル・コミックスの人気スーパーヒーローチーム「X-MEN」を原作とした映画化作品です。

この映画は『X-MEN』シリーズの第1作目として成功を収め、その後の続編製作につながりました

基本情報

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監督ブライアン・シンガー
主要キャストヒュー・ジャックマン(ウルヴァリン役)
パトリック・スチュワート(プロフェッサーX役)
イアン・マッケラン(マグニートー役)
ファムケ・ヤンセン(ジーン役)
ハル・ベリー(ストーム役)
公開年2000年
製作費7500万ドル
興行収入約2億9634万ドル(全世界)
配信サービスDisney+
※Disney+以外もアプリ内課金にて配信多数有り

前提設定1

映画『X-MEN』(2000年)は、人類とミュータントという2つの異なる種族が共存する物語の前提設定が重要です。

ミュータントとは

遺伝子の突然変異によって特別な能力を持つ人々を「ミュータント」と呼びます。

ミュータントの能力は多岐にわたり、テレパシーやテレキネシス、超人的な力や治癒能力などそれぞれ持っている能力は異なります。

ミュータントと人類の関係

物語の世界では、ミュータントは一般の人々から恐れられ、差別されています。

彼らの存在が明らかになるにつれて、一般社会ではミュータントが脅威と見なされ、彼らを監視し、制御しようとする動きが強まります。これが、映画内で議論される「ミュータント登録法案」の背景となっています。

この法案は、ミュータントの能力を把握し、登録することを義務付けるものであり、ミュータントの人権を侵害する可能性があると反対されます。

前提設定2

同じミュータントの間でも異なる思想を持つ2つのグループが存在します。この2つのグループの対立関係も前提として知っておくと導入がスムーズです。

プロフェッサーX

チャールズ・エグゼビア(=プロフェッサーX、パトリック・スチュワート)は、ミュータントたちのための学校を運営しています。彼らに能力のコントロール方法や人間社会に適応する方法などを教えており、人類と平和的に共存できると信じています。テレパシー能力を持つミュータント。

X-MEN

プロフェッサーXの指導の下、ミュータントと人類の共存を目指して活動するチーム。メンバーにはサイクロップス、ジーン・グレイ、ストーム、ウルヴァリンなどがいます。

マグニートー

エリック・レーンシャー(=マグニートー、イアン・マッケラン)は、ミュータントが迫害されることを恐れ、人類に対して戦争を仕掛けることを決意しています。磁力を操る能力を持つミュータント。

ブラザーフッド

マグニートーの理念に共感するミュータントたちの集団で、ミスティーク、セイバートゥース、トードなどがメンバーです。

あらすじ

映画は、1944年のアウシュビッツ収容所での幼いエリック・レーンシャー(のちのマグニートー)の回想シーンから始まります。彼は母親から引き離され、恐怖と怒りで金属を歪める能力を初めて発現させます。

この経験から、マグニートーは人類を信用せず、ミュータントが生き残るためには人類と対立する必要があるという思想が芽生えてきたと思われます。

物語は、200X年の近未来に戻り、上院議員ロバート・ケリーが、DNAの突然変異により特殊能力を持つ「ミュータント」と呼ばれる人々を管理下に置くため「ミュータント登録法案」を提案し、ミュータントが社会にとって脅威であると強調します。

主人公のウルヴァリン(ヒュー・ジャックマン)は、鋭い爪と驚異的な治癒能力を持つミュータントです。カナダの格闘技場で生計を立てていましたが、そこで若いミュータントのローグ(アンナ・パキン)と出会います。

ローグは、自分の触れた人間のエネルギーを吸収する能力を持つミュータントです。誤って恋人を昏睡状態にしてしまったため、家を飛び出しカナダへ逃げます。そこで彼女はウルヴァリンの車に忍び込みます。

二人が旅をしている途中、マグニートー(イアン・マッケラン)の部下であるセイバートゥース(タイラー・メイン)に襲われますが、サイクロップス(ジェームズ・マースデン)とストーム(ハル・ベリー)に救出されます。

彼らはチャールズ・エグゼビア教授(パトリック・スチュワート)が運営する、ミュータントのための学校「エグゼビア・スクール」に所属するX-MENのメンバーでした。

彼らはウルヴァリンとローグを保護し、マグニートーの計画を阻止しようとします。

マグニートーは人類に対する反撃を計画しており、ミュータントの遺伝子を人類に強制的に与える装置を開発していました。

マグニートーの計画は、「ミュータント化装置」を使ってニューヨーク市の人たちをミュータントに変えることです。彼はこれにより、ミュータントがもはや少数派ではなくなり、人類がミュータントを受け入れざるを得ない状況を作り出そうとしていたのでした。

装置は強力なエネルギーを放射し、そのエネルギーにさらされた人々の遺伝子を変異させてミュータント化します。しかし、このエネルギーは非常に不安定で、対象の命を危険にさらす可能性があるため、絶対に阻止しなくてはいけません。

マグニートーは、自由の女神像の頭部にこの装置を設置します。ニューヨーク市で開催される国際サミットに出席する世界のリーダーたちをターゲットにし、彼らをミュータントに変えることで、ミュータントの存在が国際的に受け入れられるようにする狙いです。

「ミュータント化装置」を動かすためには大量のエネルギーが必要です。マグニートーは、自分の能力を増幅させるためにローグの吸収能力を狙っていました。そしてローグを誘拐し、自分のエネルギーを彼女に転送し、装置を起動させようとします。

X-MENは、計画を阻止するために自由の女神像で激しい戦闘を繰り広げます。ローグはマグニートーにより、そのエネルギーを使って装置を起動させられそうになりますが、ウルヴァリンが彼女を救い、装置を破壊、マグニートーの計画を阻止することに成功します。

ローグは瀕死の状態でしたが、ウルヴァリンの治癒能力を吸収することで命を取り留めます。

マグニートーは捕らえられ、プラスチック製の特殊な牢獄に閉じ込められます。

物語の最後では、ミュータントと人間の関係が依然として緊張していることを示しつつも、プロフェッサーXが平和的共存を諦めていないことを強調して終わります。

ウルヴァリンは、自分の過去を探るためにみんなと別れ、旅に出ますが、X-メンとしての新しい家族を見つけたことに気づきます。

まとめ

『X-MEN』は、ミュータントという異質な存在を通じて、人種差別や偏見、アイデンティティの問題など、現実の社会問題を描いた作品とされています。

マグニートーの行動は過激ですが、彼の動機には一部共感できる部分もあり、複雑な社会問題を象徴しているのかもしれませんね。

これから続いていくX-MENシリーズの第一弾となる作品なのでぜひ見ておきたいところです!