映画『ゴジラ-0.0』の最新予告に、「心配するな。ヤツはゴジラじゃない」というセリフが登場しました。
その直後に映るのは、空から背中を下にして落下するゴジラ。予告には、宙に浮く建物や光線を避ける航空隊、赤く見えるゴジラらしき姿も登場します。
ネットでは、キングギドラの登場を予想する声が多く広がった一方で、“ヤツ”はキングギドラではなく、第2のゴジラではないかという考察もあります。
現時点では、新怪獣の存在も“ヤツ”の正体も発表されていません。
この記事では、予告で確認できる事実を整理したうえで、キングギドラ説と第2のゴジラ説を考察します。
『ゴジラ-0.0』の“ヤツ”はまだ正体不明
最新予告の終盤では、生物学者・村上寛治が次のように話します。
心配するな。ヤツはゴジラじゃない
村上を演じるのは田中泯さんです。
このセリフのあと、ゴジラが空から地面へ落下する映像が入ります。
ただし、村上のセリフとゴジラの落下が同じ場面とは限りません。映画の予告では、別の場面にあるセリフと映像をつなぐことがあります。
予告から確実に分かるのは、次の2点です。
- 村上が何者かを「ゴジラではない」と判断する
- ゴジラが空中から落下する場面がある
“ヤツ”がゴジラを落とした怪獣なのか、別の場面に登場する存在なのかは不明です。
“ヤツ”の正体として考えられるもの
現時点で考えられる主な説は、次の4つです。
- キングギドラ
- ゴジラから生まれた第2の個体
- 完全な新怪獣
- 人類が開発した兵器
このうち、予告の映像から連想しやすいのがキングギドラです。
一方、前作から続く物語やゴジラの再生能力を考えると、第2のゴジラ説も有力です。
キングギドラ説が出ている4つの理由
1.建物や物体が宙に浮いている
予告には、建物や周囲の物体が上空へ持ち上げられるような場面があります。
この描写から連想されるのが、キングギドラの「引力光線」です。
キングギドラは、3つの頭から雷のような引力光線を放つ怪獣です。ゴジラ公式サイトでも、キングギドラが3つの口から稲妻に似た光線を放つと説明されています。
ただし、予告の浮遊現象がキングギドラによるものか、人類の作戦や別の現象によるものかは不明です。
2.航空隊が光線を避けている
予告には、航空機が黄色や白色に見える光線を避けながら飛ぶ場面があります。
ゴジラの放射熱線は、基本的に口から一直線に放たれます。一方、今回の光線は上空から複数の方向へ放たれているようにも見えます。
キングギドラには3つの頭があります。複数の光線が異なる方向へ伸びる映像とは合います。
ただし、光線を放った怪獣は画面に映っていません。ゴジラの攻撃、人類側の兵器、落雷などの可能性も残っています。
3.ゴジラが空から落下している
予告の最後では、ゴジラが背中を下にして空から落下します。
自分で跳んだというより、何らかの力で持ち上げられたか、空中で戦ったあとに落とされたように見えます。
キングギドラは飛行できる怪獣です。ゴジラを上空へ持ち上げ、地面へ落とす展開は作れます。
ここはキングギドラ説を強める描写です。
一方、人類が「鳴神作戦」によってゴジラを持ち上げた可能性もあります。
前作『ゴジラ-1.0』では、海神作戦によってゴジラを深海へ沈め、その後に急浮上させようとしました。続編でも、圧力や浮力などを利用した作戦が登場するかもしれません。
4.新たな作戦名が「鳴神作戦」
最新予告では、野田健治が「鳴神作戦」の開始を宣言します。
「鳴神」は雷を起こす神を表す言葉です。雷のような引力光線を放つキングギドラを連想させます。
ただし、「鳴神」が敵怪獣の特徴を示しているとは限りません。
人類側が電気や雷を利用するために付けた作戦名である可能性もあります。
作戦名だけでは、キングギドラ登場の決め手にはなりません。
鳴き声はキングギドラに似ている?
SNSでは「予告に入っている音がキングギドラの鳴き声に聞こえる」という声もあります。
キングギドラの鳴き声は、金属音に近い高い音が特徴で、ゴジラの低く太い咆哮とは大きく異なります。
今回の予告にも、ゴジラの声とは違う高い音が入っているように聞こえます。
ただし、この音が怪獣の声とは限らず、次のような音が重なっている可能性があります。
- 劇伴
- 航空機や兵器の音
- 建物が崩れる音
- 予告用に加えられた効果音
- ゴジラの声を加工した音
映像よりも音は編集しやすいため、鳴き声だけでキングギドラと判断するのは難しいでしょう。
キングギドラではなく第2のゴジラという説
もう一つ注目されているのが、“ヤツ”はゴジラから生まれた第2の個体ではないかという説です。
「ヤツはゴジラじゃない」という言葉も、ゴジラと無関係な怪獣を示しているとは限りません。
目の前にいる生物がゴジラに似ているため、村上が「私たちの知っているゴジラとは別物だ」と説明している可能性があります。
第2のゴジラ説が成り立つ理由
1.前作の最後にゴジラが再生している
『ゴジラ-1.0』の最後では、海へ沈んだゴジラの肉体が再生を始めました。
ゴジラは細胞の一部から体を再生できるほど、強い再生能力を持っています。
砕けた肉体の複数の部分が別々に再生した場合、2体以上の個体が生まれる可能性も考えられます。
これなら、続編に第2のゴジラが登場しても、前作の結末から直接つなげられます。
2.通常とは色の違うゴジラらしき姿がある
予告には、体が赤く見えるゴジラらしき姿が映っています。
炎や照明によって赤く見えているだけかもしれませんが、通常のゴジラと別の個体を区別するための色とも考えられます。
一方が前作から再生したゴジラ、もう一方がゴジラ細胞から生まれた変異体なら、ゴジラ同士の対決もあり得ます。
3.生物学者の村上寛治が登場する
田中泯さんが演じる村上寛治は、戦争で心に傷を負った生物学者です。
単にゴジラを倒すだけなら、軍人や兵器の専門家が中心でも成立します。そこへ生物学者が加わるのは、ゴジラの細胞や変異、別個体の違いを調べる展開があるからかもしれません。
村上が身体構造や細胞を分析し、ゴジラに似た存在を「ゴジラではない」と判断する流れなら、予告のセリフにもつながります。
4.ゴジラが別の何者かと戦っているように見える
予告では、ゴジラが空から落下します。
これが別の怪獣による攻撃なら、ゴジラ対怪獣の戦いが描かれることになります。
その相手がキングギドラではなく、ゴジラから分裂した第2の個体という可能性もあります。
ゴジラ同士で体格や能力に違いがあれば、片方が相手を空中へ吹き飛ばす展開も作れます。
赤いゴジラはバーニングゴジラではない?
赤く発光する姿を見ると、『ゴジラvsデストロイア』のバーニングゴジラを連想します。
バーニングゴジラは、体内の核エネルギーが暴走し、全身が赤く発光した状態です。
しかし、『ゴジラ-0.0』の赤い姿が同じ状態とは限りません。
考えられるのは次の可能性です。
- 体内エネルギーが暴走している
- 放射熱線を放つ直前の状態
- 炎や赤い光を浴びている
- ゴジラとは異なる変異体
- 別個体を区別するための色
バーニングゴジラなら、エネルギーの暴走や肉体の崩壊が物語の中心になるはずです。
一方、第2のゴジラなら、赤い色は個体の違いを観客へ伝えるための表現として使えます。
現時点では、赤い姿だけでバーニングゴジラと判断しないほうがよいでしょう。
「ヤツ」という呼び方
人類側の兵器を「ヤツ」と呼ぶのは少し不自然です。
別の怪獣や、ゴジラに似た未知の生物であれば、「ヤツ」という呼び方が合います。
村上のセリフは、実際には次のような会話の一部かもしれません。
あれもゴジラなのか?
心配するな。ヤツはゴジラじゃない。
予告では前後の会話が省かれています。
ゴジラに似た存在を見た人物に対して、村上が「同じ生物ではない」と説明している可能性があります。
ただし、「ゴジラではないから心配する必要はない」という判断が正しいとは限りません。村上の判断が後から覆される展開も考えられます。
“ヤツ”はゴジラを攻撃する怪獣なのか
「心配するな」という言葉にも複数の意味が考えられます。
人類が制御できる存在だから
“ヤツ”が人類の開発した兵器なら、ゴジラではないことが安心材料になります。
予告に映る光線や浮遊現象も、新兵器によるものかもしれません。
この場合、空から落ちるゴジラは鳴神作戦が成功した場面と考えられます。
ゴジラと戦っているから
別の怪獣がゴジラを攻撃しているため、村上が一時的に「心配するな」と伝えた可能性があります。
しかし、その怪獣がキングギドラや第2のゴジラなら、ゴジラを倒したあと人類にも襲いかかる危険があります。
人類が敵の敵を味方だと思い、判断を誤る展開も考えられます。
ゴジラより危険ではないと考えているから
村上は生物学者です。調査結果から、目の前の存在にはゴジラほどの危険性がないと判断したのかもしれません。
ところが、その判断が間違っていたため、新たな被害が発生する可能性があります。
安心させる言葉に聞こえる「心配するな」が、物語では不吉な前触れになる構成です。
気象予報官・青山真琴も正体を探る鍵
『ゴジラ-0.0』には、新たに気象予報官の青山真琴が登場します。演じるのは長澤まさみさんです。
青山は、気象台から野田が局長を務める大型災害対策事務局へ出向する天才気象予報官と発表されています。
怪獣映画に気象予報官が登場する以上、天候や大気の変化が物語で重要になる可能性があります。
キングギドラは飛行し、雷のような引力光線を放ちます。出現によって異常気象が発生する設定なら、気象予報官が参加する理由も自然です。
一方、第2のゴジラが強い熱や放射線を発し、大気を変化させている可能性もあります。
青山の役割は、キングギドラ説にも第2のゴジラ説にも当てはまります。
完全な新怪獣の可能性
“ヤツ”が既存怪獣ではなく、『ゴジラ-0.0』で初めて登場する怪獣という可能性もあります。
『ゴジラ-1.0』は、戦後日本を現実的に描いた作品でした。
宇宙怪獣として描かれることが多いキングギドラを同じ世界へ登場させる場合、出現した理由を説明する必要があります。
新怪獣なら、次の要素と結び付けやすくなります。
- ゴジラの再生細胞
- 典子の首に現れた黒い痕
- 核実験の影響
- 戦後に行われた生物研究
- ゴジラの肉体から生まれた変異
既存怪獣をそのまま登場させるのではなく、キングギドラを思わせる能力を持った新怪獣という可能性もあります。
人類側の兵器という可能性
浮遊する建物、空を走る光、ゴジラの落下が、すべて鳴神作戦によるものという考え方もできます。
この場合、“ヤツ”は怪獣ではなく、作戦で使用する特殊兵器や無人機かもしれません。
ただし、村上が兵器を「ゴジラではない」と説明する理由は弱くなります。
兵器であることが最初から分かっているなら、ゴジラと間違える人物は少ないからです。
“ヤツ”が人類側の兵器である可能性は残りますが、怪獣や生物を指していると考えるほうが自然です。
映像ならキングギドラ、物語なら第2のゴジラ
予告の映像だけを見ると、キングギドラ説が分かりやすいです。
- 物体が浮く
- 空から光線が放たれる
- ゴジラが空中から落ちる
- 雷を思わせる鳴神作戦
- 気象予報官が登場する
これらは、飛行能力と引力光線を持つキングギドラへつなげられます。
一方、前作から続く物語を重視すると、第2のゴジラ説が自然です。
- ゴジラの肉体が再生を始めていた
- ゴジラ細胞の伏線が残っている
- 通常とは異なる赤い姿が映る
- 生物学者が新たに登場する
- 「ゴジラではない」というセリフがある
キングギドラを登場させる場合、新たに出現経緯を説明しなければなりません。
第2のゴジラなら、前作の再生描写から直接つなげられます。戦後日本を現実的に描いた世界観も維持できます。
そのため、現時点では、映像上の特徴ではキングギドラ説が有力ですが、前作の伏線と物語のつながりでは第2のゴジラ説が有力です。
どちらか一方ではなく、両方を組み合わせた展開も考えられます。
人類が第2のゴジラだと思って調査していた存在が、後にキングギドラへ変化する可能性です。
反対に、キングギドラと思わせる光線や浮遊現象が、実際にはゴジラの新能力だったという展開もあります。
まとめ
『ゴジラ-0.0』の“ヤツ”の正体は、まだ発表されていません。
キングギドラ説の主な根拠は次の通りです。
- 建物や物体が浮いている
- 航空隊が複数の光線を避けている
- ゴジラが空から落下する
- 引力光線を連想させる
- 作戦名が「鳴神作戦」
- 気象予報官が新たに登場する
第2のゴジラ説の根拠は次の通りです。
- 前作の最後にゴジラが再生している
- ゴジラ細胞の伏線が残っている
- 赤く見える別の姿が登場する
- 生物学者の村上が新たに登場する
- 村上が「ヤツはゴジラじゃない」と話す
- ゴジラ同士の戦いとも解釈できる
私の考察では、映像だけならキングギドラ説、前作からのつながりなら第2のゴジラ説が有力です。
特に「心配するな。ヤツはゴジラじゃない」というセリフは、ゴジラと無関係な怪獣ではなく、ゴジラに似た別個体を説明している可能性があります。
『ゴジラ-0.0』は2026年11月3日に公開予定です。