映画『白鳥とコウモリ』では、東京と愛知を行き来しながら、三十数年前の事件の真相が明らかになっていきます。
愛知県内では常滑市と安城市で実際に撮影が行われました。特に、予告編に登場する夕暮れの港や、倉木和真と白石美令が歩く街並みは、常滑市内で撮影されています。
一方、岡崎市の東岡崎駅前は原作の重要な舞台ですが、2026年9月時点で確認できる自治体の公式情報では、現地で映画の撮影が行われたかまでは明示されていません。
この記事では、公式に確認できたロケ地と、原作上の舞台を分けて紹介します。
『白鳥とコウモリ』の主なロケ地一覧
現在、公式情報から確認できる主な撮影場所は次のとおりです。
| 地域 | 場所 | 区分 |
|---|---|---|
| 愛知県常滑市 | やきもの散歩道 | 映画の撮影地 |
| 愛知県常滑市 | 鬼崎漁港 | 映画の撮影地 |
| 愛知県常滑市 | 西之口駅周辺 | 映画の撮影地として観光協会が紹介 |
| 愛知県安城市 | 三河安城駅 | 映画の撮影地 |
| 愛知県岡崎市 | 東岡崎駅前 | 原作の舞台。映画撮影の公式確認は取れず |
| 東京都江東区 | 門前仲町・清洲橋周辺 | 原作の舞台、映画ロケ地パンフレットあり |
| 栃木県大田原市 | 黒羽刑務所跡地 | 映画の撮影地 |
愛知県内の聖地巡礼をする場合は、常滑市と三河安城駅が、映画の撮影場所として公式に確認しやすい地点です。
常滑市のロケ地
常滑市は、映画の後半で重要な場面の舞台になります。
常滑市観光協会は映画の公開に合わせ、公式サイトでロケ地を紹介しています。
やきもの散歩道
常滑市を代表する観光地が「やきもの散歩道」です。
赤レンガの煙突、窯、土管、黒塀の建物など、焼き物の町らしい景観が残っています。
映画では、和真と美令が愛知県で真実を調べていく過程の街並みとして使用されています。
やきもの散歩道にはAコースとBコースがありますが、初めて巡る場合は、常滑駅から徒歩で回れるAコースが一般的です。
周辺には次のスポットがあります。
- 土管坂
- 廻船問屋瀧田家
- 登窯
- とこなめ招き猫通り
- 陶磁器会館
映画に映った場所だけでなく、常滑の街並みをまとめて歩けるのが特徴です。
鬼崎漁港
予告映像にも登場する夕暮れの港は、常滑市の鬼崎漁港で撮影されました。
和真と美令が海辺を歩く印象的な場面です。
鬼崎漁港は名鉄常滑線の蒲池駅から徒歩約5分。映画のロケ地としては比較的アクセスしやすい場所ですが、観光施設ではなく漁港です。
訪問する際は、
- 漁業関係者の作業を妨げない
- 私有地や立入禁止区域へ入らない
- 車を無断駐車しない
- 大声で撮影しない
といった配慮が必要です。
西之口駅周辺
常滑市内では、西之口駅周辺の昔ながらの街並みも撮影に使われたと紹介されています。
西之口駅と蒲池駅は名鉄常滑線で隣接しているため、鬼崎漁港と組み合わせて回れます。
ただし、店舗や住宅が映っていても、通常営業中の私有地へ無断で入ることはできません。外観を撮影する場合も、通行や近隣住民への配慮が必要です。
安城市のロケ地
三河安城駅
安城市が公式に撮影場所として公表しているのが、三河安城駅です。
原作では、愛知県安城市に住む倉木達郎を訪ねるため、刑事や登場人物が東京と愛知を行き来します。
安城市も、映画で三河安城駅の撮影が行われたと明記しています。
三河安城駅には、
- 東海道新幹線
- JR東海道本線
の駅がありますが、それぞれの改札と駅舎は少し離れています。
作品の場面を確認しながら訪れる場合は、ほかの利用者や駅係員の邪魔にならないよう注意しましょう。
篠目町は倉木達郎が暮らす設定の場所
原作では、倉木達郎の自宅が安城市篠目にあると設定されています。
五代刑事は、殺害された白石健介が生前に倉木と連絡を取っていたことを知り、安城市を訪れます。
ただし、原作に「篠目」と実名で登場することと、実在する特定の住宅が撮影に使われたことは別です。
個人宅をロケ地と決めつけて訪問したり、撮影したりするのは避けましょう。
岡崎市・東岡崎駅はロケ地なのか
東岡崎駅前は、『白鳥とコウモリ』の過去の事件が起きた重要な場所です。
原作では1984年、名鉄東岡崎駅近くの雑居ビルで、金融業者が殺害されたという設定になっています。
この「東岡崎駅前金融業者殺害事件」が、2017年の弁護士殺害事件へつながっていきます。
ただし、注意したいのは、東岡崎駅が原作の舞台であることと、映画を東岡崎駅で撮影したことは同じではないという点です。
2026年9月4日時点では、岡崎市や映画公式サイトから、東岡崎駅前を映画の撮影地とする明確な発表は確認できませんでした。
映画内で東岡崎駅に見える場面があっても、別の場所を使って再現している可能性があります。
原作の舞台と映画のロケ地は同じとは限らない
『白鳥とコウモリ』では、実在する地名が数多く登場します。
代表的な場所には、次のようなものがあります。
- 東岡崎駅前
- 三河安城
- 安城市篠目
- 常滑
- 門前仲町
- 富岡八幡宮
- 清洲橋
- 隅田川テラス
- 九段下
- 高円寺
- 南青山
しかし、小説に登場した場所のすべてで映画撮影を行ったとは限りません。
ロケ地記事では、次の3つを分ける必要があります。
- 映画制作側や自治体が公表した撮影場所
- 原作に実名で登場する場所
- 映像や目撃情報から推測されている場所
推測だけの場所を「確定ロケ地」と紹介しないよう注意が必要です。
東京のロケ地もある
映画の現代パートは、東京を中心に進みます。
江東区では、映画公開に合わせてKOTOフィルムコミッションがロケ地紹介パンフレットを発行しています。
パンフレットは次の場所などで無料配布されています。
- 江東区観光協会
- 深川東京モダン館
- 江東区役所
- 富岡八幡宮
- 区内文化センター
- 門前仲町駅
- 清澄白河駅
原作では、白石健介が事件前に門前仲町を訪れ、清洲橋付近の隅田川テラスが重要な場所として登場します。
黒羽刑務所跡地でも撮影
愛知県や東京以外では、栃木県大田原市にある黒羽刑務所跡地でも撮影が行われました。
栃木県フィルムコミッションが正式に撮影実績として公表しています。
黒羽刑務所は2022年に閉庁した施設です。映画では留置場や刑事施設に関係する場面の撮影に使われたとみられます。
ただし、通常の観光施設として自由に立ち入れる場所とは限りません。見学や公開イベントの有無を確認せず、現地を訪れることは避けたほうがよいでしょう。
愛知県内のロケ地を巡る順番
公共交通機関で回る場合は、次の順番が分かりやすいでしょう。
- 三河安城駅
- 名古屋駅
- 名鉄名古屋駅
- 常滑駅
- やきもの散歩道
- 西之口駅
- 蒲池駅
- 鬼崎漁港
三河安城から常滑へ直接向かうより、一度名古屋駅方面へ移動して名鉄常滑線へ乗り換える方法が一般的です。
東岡崎駅も回る場合は、三河安城とは鉄道路線が異なります。移動時間に余裕を持ったほうがよいでしょう。
ロケ地巡りで注意したいこと
『白鳥とコウモリ』の撮影場所には、駅、港、商店街、住宅地などが含まれています。
訪問時には次の点に注意してください。
- 私有地へ入らない
- 一般住宅を撮影しない
- 漁港での作業を妨げない
- 駅の改札や通路をふさがない
- 店舗を撮る場合は許可を得る
- 映画の場面を再現するために危険な場所へ入らない
- 複数人で長時間滞在しない
作品の舞台を楽しみながら、そこで生活・仕事をしている人を優先することが大切です。
まとめ
映画『白鳥とコウモリ』は、東京だけでなく愛知県内でも撮影されています。
公式情報から確認できる代表的な場所は次のとおりです。
- 常滑市のやきもの散歩道
- 常滑市の鬼崎漁港
- 西之口駅周辺
- 安城市の三河安城駅
- 東京都江東区内
- 栃木県の黒羽刑務所跡地
岡崎市の東岡崎駅前は、1984年の事件が起きた原作上の重要な舞台です。ただし、現時点では東岡崎駅で映画撮影が行われたとする公式情報までは確認できません。
「原作の舞台」と「映画の確定ロケ地」を区別しながら巡ると、『白鳥とコウモリ』の東京と愛知を結ぶ物語を、より深く楽しめるでしょう。