『ぼくの地球を守って』には、1990年代に制作されたアニメ版があります。
ところが全6話しかなく、物語も原作の結末までは描かれていません。そのため、「人気がなくて打ち切りになったの?」「途中で制作中止になった?」と疑問に思う方もいるようです。
結論からいうと、アニメ版はテレビシリーズではなく、全6話のOVAとして発売された作品です。放送途中で打ち切られたという公式情報は確認できません。
ただし、全21巻の旧版コミックスをすべてアニメ化した作品ではなく、原作前半の出来事を中心に再構成しています。
アニメ版は全6話のOVA
アニメ『ぼくの地球を守って』は、1993年から1994年にかけて発表されたOVAです。
OVAとは「オリジナル・ビデオ・アニメーション」の略で、当初からビデオなどで販売するために制作されたアニメを指します。毎週テレビで放送する連続アニメとは成り立ちが異なります。
| 話数 | サブタイトル |
|---|---|
| 第1話 | 覚醒め |
| 第2話 | 出会い |
| 第3話 | 月の記憶 |
| 第4話 | 想い |
| 第5話 | E・S・P |
| 第6話 | 転生、そして…… |
監督・構成はやまざきかずおさん、制作はProduction I.G。坂口亜梨子役を白鳥由里さん、小林輪役を冬馬由美さん、木蓮役を篠原恵美さん、紫苑役を速水奨さんが担当しています。
「打ち切り」と確認できる公式情報はない
全6話で終わっていることから、テレビアニメが低視聴率などで終了したように見えるかもしれません。
しかし、本作は最初からテレビの放送枠で始まったシリーズではありません。現在確認できる公式商品ページや配信ページでも「全6話のOVA」として扱われています。
制作途中で話数が減らされた、売上不振で続きが中止されたといった公式説明も確認できません。そのため、「打ち切りだった」と断定するのは避けたほうがよいでしょう。
正確には、「全6話で制作されたOVAであり、原作全編を映像化していない。続編が制作されなかった理由は公式には明らかになっていない」となります。
アニメは原作のどこまで?
OVAは、亜梨子が輪をベランダから転落させてしまう出来事、月の夢を見る仲間との出会い、輪と未来路のESP戦、紫苑の少年時代などを描きます。
旧版の花とゆめコミックスでは、おおむね第8巻前後までに明らかになる要素を中心にした内容です。ただし、原作を第1巻から順番どおりに映像化しているわけではありません。
全6話にまとめるため、エピソードの順序を変更し、紫苑の過去や木蓮のメッセージなどを組み合わせて一つの区切りを作っています。現在流通する文庫版や電子版は旧版と巻数の区切りが異なるため、「電子版の第○巻まで」と単純には置き換えられません。
原作の結末までは描かれていない
OVAの第6話では、輪が紫苑の幼少期やラズロ、キャーとの記憶をたどります。前世と現世がつながる印象的な終わり方ですが、原作全体の最終決着ではありません。
OVAだけでは、次のような大きな謎や対立の結末は分からないままです。
- 輪がキィ・ワードを集める本当の目的
- 東京タワーと月基地をめぐる計画の結末
- 木蓮と紫苑の間で起きた出来事の全容
- 亜梨子と輪が前世をどう受け止めるのか
- 現代の7人がどのような未来を選ぶのか
物語を最後まで知りたい場合は原作を読む必要があります。
なぜ全21巻を6話にまとめたのか
公式には、全6話になった詳しい制作事情は公表されていません。
当時のOVAは、テレビシリーズより話数を絞り、作画や音楽の質を高めて販売する形式が一般的でした。本作も各話約30分の中で、原作の印象的な場面と感情の流れを選んで構成しています。
ただし、「当初はもっと長い予定だった」「予算不足で短くなった」といった推測を事実として扱うことはできません。
総集編完全版とは?
全6話とは別に、『ぼくの地球を守って~亜梨子から、輪くんへ~』として知られる総集編完全版があります。
これは全6話の続編ではなく、OVAを再編集して物語を振り返る作品です。新しい物語が第7話として始まるわけではありません。
FlyingDogのDVD商品情報では、OVAが全4巻でDVD化され、第4巻に総集編完全版とMusic Image Videoが収録されています。
実写ドラマはOVAの続編ではない
2027年秋にPrime Videoで配信される実写ドラマは、旧OVAの続きを実写で描く作品ではありません。
日渡早紀さんの漫画を原作にした新しい実写化です。ドラマが原作のどこまで描くのか、OVAで省略された後半まで映像化するのかは、現時点では発表されていません。
まとめ
アニメ『ぼくの地球を守って』は、テレビ放送が途中で終わった作品ではなく、1993~1994年に制作された全6話のOVAです。
打ち切りだったとする公式情報は確認できません。ただし、原作全21巻を最後までアニメ化したものではなく、旧版コミックス第8巻前後までの要素を中心に、順序を組み替えて構成しています。
OVAは単独でも余韻のある作品ですが、東京タワーをめぐる計画や登場人物の最終的な選択を知りたい場合は、原作を最後まで読む必要があります。