『デッドプール2』(2018年)は、マーベルコミックスのキャラクター「デッドプール」に基づくアクション・コメディ映画であり、2016年の『デッドプール』の続編です。
主人公デッドプールことウェイド・ウィルソンが、未来から来たサイボーグ戦士ケーブルから少年ラッセルを守るために奮闘する物語で、前作の特徴であるブラックユーモアやメタフィクション的な要素をさらに強化しています。
基本情報
監督 | デヴィッド・リーチ |
主要キャスト | ライアン・レイノルズ( デッドプール役) ジョシュ・ブローリン(ケーブル役) ザジー・ビーツ( ドミノ役) モリーナ・バッカリン(ヴァネッサ役) ジュリアン・デニソン(ラッセル / ファイアフィスト役) |
公開年 | 2018年 |
製作費 | 約1億1000万ドル |
興行収入 | 約7億8500万ドル |
配信サービス | Disney+ ※Disney+以外もアプリ内課金にて配信多数有り |
前提知識
この作品は、『デッドプール』(2016年)の続編なので、まずはそちらから見ることをオススメします。
恋人ヴァネッサとのなれそめやウェイドがデッドプールになるまでの経緯、どのようにデッドプールとして活動を始めたのかなどが描かれています。
「デッドプール」のあらすじなどを解説した記事はこちら
【デッドプール】(2016年)あらすじ・登場人物・ネタバレ含む解説
『デッドプール』(2016年)は、マーベル・コミックスの同名キャラクターを基にしたアクション・コメディ映画です。デッドプールは、従来のスーパ…
あらすじ
ウェイド・ウィルソン(デッドプール)は恋人ヴァネッサ(モリーナ・バッカリン)と幸せな日常を送っていました。
ウェイドは、ヴァネッサとの関係をさらに深めるためにプロポーズを考えています。彼はプロポーズの準備を進める一方で、デッドプールとしての仕事をヴァネッサには秘密にしながら、こなしています。
ウェイドは、麻薬カルテルのメンバーを倒す任務を遂行していますが、ある晩、カルテルが彼の家を襲撃し、彼らのビジネスを妨害したことに対する報復としてヴァネッサが命を落とすことになります。
ウェイドは自身の無力さと、ヴァネッサを守れなかったことに深い絶望を感じます。
ヴァネッサの死後、ウェイドは悲しみに暮れ、自暴自棄になります。彼は自分の人生に意味を見出せず、デッドプールとしての活動も放棄し、自殺を試みますが、治癒能力のために死ぬこともできず、苦しみ続けます。
そんな中、彼は親友のウィーズルやX-MENのメンバーであるコロッサスの助けを受け、再び立ち上がる決意をします。コロッサスはウェイドをX-MENの一員として活動するよう誘い、彼はしぶしぶそれを受け入れます。
X-MENとしての初任務で、ウェイドはミュータントの少年ラッセル・コリンズが暴れているミュータント保護施設に派遣されます。ラッセルは施設で虐待を受けており、その怒りから能力を暴発させていました。
ウェイドはラッセルを落ち着かせようとしますが、状況は悪化し、彼はラッセルを守るために過剰な暴力を振るってしまいます。その結果、ウェイドとラッセルは共に逮捕され、ミュータント専用の刑務所「アイスボックス」に収監されることになります。
「アイスボックス」に収監される際には、能力抑制装置を首に装着されます。これは、ミュータントが持つ様々な能力を無効化する装置で、この装置によってウェイドのヒーリング・ファクターが抑制されるため、元々患っていた末期ガンが再発します。ウェイドは能力を失い、通常の人間と同じように弱ってしまいます。
一方そんな中、未来から来たサイボーグ戦士ケーブルが現れ、ラッセルを探しています。ケーブルは、未来でラッセルが彼の家族を殺したため、ラッセルを倒すためにタイムトラベルを行い、現代にやってきたのです。
ケーブルは、ラッセルが収監されている「アイスボックス」に侵入し、強力な武器とサイボーグ技術を駆使して、ラッセルを狙います。
ウェイドはラッセルを守ろうとしますが、ケーブルの圧倒的な力に苦戦します。ケーブルはラッセルを殺そうとしますが、ウェイドは自らを犠牲にしてラッセルを守ろうとします。この際、ウェイドの能力抑制装置が外れ、彼のヒーリング・ファクターが復活します。
混乱の中、ウェイドはケーブルと激しい戦闘を繰り広げ、最終的に自爆することでケーブルを退けました。この自爆により、ウェイドはアイスボックスの外へ放り出されますが、ラッセルはウェイドが自分を見捨てて逃げたと思い、彼に敵意を抱きます。
ウェイドはケーブルを倒すため、新たなチーム「Xフォース」を結成します。メンバーには、運を操る能力を持つドミノや他のユニークなミュータントが加わります。
Xフォースは、ラッセルが他の収容施設に移送される際に彼を救出する作戦を立てます。彼らは空からのパラシュート降下を試みますが、強風の影響でほとんどのメンバーが着地に失敗し、命を落とすか戦闘不能になります。唯一、ドミノだけが無事に着地し、デッドプールと共に行動を続けます。
ケーブルは、デッドプールとドミノがラッセルを救出しようとする計画を事前にウィーゼルから聞き出しており、その情報をもとに護送車を止めるために発砲し、乗り込んでいました。
デッドプールとドミノは護送車を追いかけ、ケーブルと激しい戦闘を繰り広げます。ケーブルはラッセルを殺そうとしますが、デッドプールは必死に彼を守ろうとします。
護送車の襲撃中、ラッセルは独房を抜け出し、危険な囚人ジャガーノートを解放します。ジャガーノートはその強力な力で護送車を破壊し、ラッセルと共に脱出します。その後、ラッセルはジャガーノートと共に、自分が虐待を受けていたミュータント保護施設の理事長を殺す計画を立て、施設へ向かいます。
ケーブルは、ラッセルが将来殺人鬼になり、自分の家族を殺されることを防ぐためにラッセルを殺そうとしていました。しかし、デッドプールの説得により、ラッセルを殺すのではなく、彼を救う(殺人鬼になるのを防ぐ)方法を模索することに同意します。ジャガーノートという強力な敵に対抗するためにもケーブルはデッドプールと共闘することになります。
ケーブル、デッドプール、ドミノは、ラッセルが施設の理事長に復讐しようとしていることを知り、それを阻止するために彼の元へ向かいます。
ドミノの幸運の能力を活かしつつ、デッドプールとケーブルはジャガーノートと激しい戦闘を繰り広げ、最終的に、ジャガーノートを倒すことに成功します。
ラッセルは理事長を殺そうとしますが、デッドプールは彼を説得します。デッドプールは必死でラッセルに善の道を選ばせようとし、ケーブルもまた、ラッセルが暴走しないように説得に加わります。
最後の対決で、デットプールはラッセルを守るために自らの命を犠牲にします。ケーブルはこれを見て心を動かされ、未来が変わることを確信します。彼は自身のタイムトラベルデバイスを使って過去に戻り、ウェイドを救います。ラッセルは理事長を殺すことを思いとどまり、未来は変わります。
映画の終盤では、ウェイド、ケーブル、ドミノ、コロッサス、ネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッドがチームを結成し、未来をより良いものにするために活動することを誓います。
エンドクレジットシーンでは、デッドプールがタイムトラベルデバイスを使い、過去の自分の過ちを修正するコメディシーンが描かれます。
エンドクレジットシーンで修正される過去
『デッドプール2』のエンドクレジットシーンでは、デッドプールが修復されたケーブルのタイムトラベル装置を使って過去を修正します。このシーンで修正される過去の詳細は以下の通りです。
ヴァネッサの死の阻止
デッドプールは、映画の冒頭で麻薬カルテルによって殺されたヴァネッサの死を未然に防ぎます。これにより、彼女は生き返ることになります。
テスト試写でヴァネッサが死んでしまうことに対する観客の動揺が大きかったため、彼女を復活させるためのシーンが追加されたそうです。
ピーターの救出
Xフォースのメンバーであるピーターが、作戦中に死亡する運命にあったのを救います。デッドプールは、彼がツァイトガイストの酸性のゲロを浴びる前に彼を助け、無事に生き延びさせます。
『ウルヴァリン: X-MEN ZERO』の修正
デッドプールは2009年の映画『ウルヴァリン: X-MEN ZERO』の世界に行き、口が縫合された過去の自分を殺害します。このシーンは、ファンから批判されていたキャラクター設定を自虐的に修正するものです。
『グリーン・ランタン』出演の阻止
デッドプールは、ライアン・レイノルズが映画『グリーン・ランタン』の台本を読む前に彼を銃殺します。これは、この映画が酷評されたことをネタにしたユーモラスなシーンです。
まとめ
『デッドプール2』(2018年)は、前作に続いてさらに派手なアクションシーンとブラックジョークで楽しませてくれる作品です!
個人的には、Xフォースのメンバーが次々と命を落とすシーンとエンドクレジットでライアン・レイノルズが自身のキャリアにおける失敗をユーモアに変えているところが好きです(笑)
次回作も楽しみですね!