映画【夏目アラタの結婚】結末はどうなる?ネタバレあらすじ徹底解説

2024年9月6日に公開され、大ヒット上映中の『夏目アラタの結婚』。

主人公・夏目アラタが謎めいた女性・真珠との奇妙な結婚関係を通じて、衝撃的な展開と心理戦が繰り広げられるサスペンスドラマです。

この記事では、映画のストーリーを振り返りながら、衝撃的な結末までを徹底的に解説していきます。

物語の深層に迫るネタバレが含まれているため、未鑑賞の方はご注意ください!

映画『夏目アラタの結婚』本予告

※この記事はネタバレを含みます。

プロローグ:品川ピエロ事件の発覚

2021年の秋、東京都品川区のアパートで異臭騒ぎが起こる。警察が現場に駆けつけると、ピエロのメイクをした女性が死体をバラバラにして袋詰めしている様子を発見。

この女性、品川真珠(しながわしんじゅ)の逮捕により、後に”品川ピエロ事件”と呼ばれる凄惨な連続殺人事件の全貌が明らかになっていく。

主人公・夏目アラタの登場

児童相談所で働く夏目アラタは、”品川ピエロ事件”の被害者の一人である山下良介の息子・卓斗から相談を受ける。

卓斗は夏目アラタの名前を借りて、拘置所にいる品川真珠と文通していた。

「面会したら父の首の在処を教えてくれると約束した」と卓斗は言う。

アラタは「父の首を見つけてほしい」という卓斗の願いを聞き入れ、首の在処を探るため面会に向かう。

真珠との初対面

アラタは拘置所で真珠と面会する。

かつて太っていた真珠は、今やスレンダーな体型になっていた。

しかし、真珠はすぐにアラタが文通相手ではないことを見抜く。

わずか20分の面会時間で目的を達成するため、アラタは突然「結婚しよう」と持ちかける。

真珠は意外にもこの申し出を受け入れる。

真珠の過去と謎

アラタは真珠の背景を調査し始める。

そこで、8歳の時のIQテストでは70という低い数値だったのに、20歳で受けたテストでは108まで上昇していた事実を知る。

また、真珠が歯科治療を受けさせてもらえず、高カロリーな食事ばかり与えられていた被虐待児だったことも判明する。

裁判の開始と真珠の証言

真珠の裁判が始まる。

当初、真珠は父親の三島正吾にストーキングされ、死体処理を強要されたと主張。

しかし、その後の証言で「死刑でいい」と態度を一変させたりする。

また、アラタに対しては死体の隠し場所を教えるなど、一貫性のない行動を取り続ける。

DNA鑑定の衝撃

検察は、犯行現場に残された血液が三島正吾のものであること、そして驚くべきことに、DNAに基づくと真珠と三島正吾には血縁関係がないことを明らかにする。

アラタと真珠の関係の深まり

拘置所のガラス越しではあるが、アラタと真珠の関係は急速に深まっていく。

アラタの同僚や真珠の弁護士・宮前光一は、この異常な状況に警鐘を鳴らす。

しかし、アラタは真珠との本音のやり取りを求め、「お前をただの人殺しだと思っている」と率直に伝える。

真珠の奇妙な要求

真珠はアラタに、自分が死んだら母親の品川環と同じ墓地に埋めてほしいと頼む。

その墓には真珠のネックレスのようなマークが彫られており、必ず土葬にするよう指示する。

この奇妙な要求に、アラタは不審を抱く。

衝撃の発見

気になったアラタは真珠の母・品川環の出身地である新潟に向かう。

そこで、森の中に真珠のネックレスマークの付いた手作りの墓を発見。

掘り返すと、アタッシュケースが出てくる。

中には生後5ヶ月の赤ん坊の遺体と、「品川真珠」と記された臍の緒が入っていた。

この衝撃の事実は、アラタが知る「真珠」の正体に大きな疑問を投げかける。

真珠の正体

本物の品川真珠は生後5ヶ月で死亡しており、アラタが知る「真珠」は偽物だった。

品川環と三島正吾は本物の真珠の死を隠すため、直後に妊娠した赤ん坊を偽の真珠として育てていたのだ。

年齢詐称の真相

偽の真珠は実際には逮捕時18歳で、2歳年上に偽っていた。

これにより、幼少期のIQテストの低さ、高カロリー食の強要、歯科治療の拒否など、不可解だった事柄の理由が明らかになる。

  1. IQテストの低さ:6歳児に8歳児用のテストを受けさせたため
  2. 高カロリー食:発育の遅れを肥満で隠すため
  3. 歯科治療の拒否:乳歯から永久歯への移行で年齢詐称がバレるのを防ぐため

裁判の転換点

この事実により、裁判の焦点は真珠が犯行時に未成年だったかどうかに移る。

再審が決定し、その隙を突いてアラタと真珠は一時的に逃亡に成功する。

逃亡中の真実

ホテルで二人きりになったとき、アラタは「雨の中、裸足で放置されていた可哀想な子どもを救いたかった」と語る。

この言葉を聞いた真珠は、アラタが寝ている間に自ら出頭し、再逮捕される。

翌朝、アラタが目を覚ますと真珠の姿はなく、代わりにメモが残されていました。

このメモには山下卓斗の父親(山下良介)の首の在処が示されていると思われたが、指示通りに探してみると、そこにあったのは山下良介の首ではなく、三島正吾の首だった。

真珠の告白

再開された裁判で、真珠はついに全てを語り始める。

  1. 母・環の自殺未遂を止めたが、その後の環の苦しむ姿を見て、死なせるべきだったと感じた。
  2. 看護学校に通い始めてから、死にたがっている人間を毒殺し、その死体を処理していた。
  3. 被害者たちは一見成功しているように見えたが、実は人生に疲れ切っており、死を望んでいたという。
  4. 三島正吾は、金をせびったり、体の関係を迫ったりしてきたため殺害した。

真珠の本当の想い

真珠は幼少期から「可哀想な子ども」として周囲から見られることに劣等感を抱いていた。

アラタが「可哀想な子どもを救いたかった」と語ったことで深く傷つく。

実は真珠は、アラタが自分を「ただの人殺し」として見抜いたときから、そのような偏見なく自分を見てくれる存在として愛していたのだった。

アラタの気づき

アラタは、真珠が周囲を翻弄する意図はなく、ただ自分を殺人犯として扱ってくれることを望んでいたことに気づく。

同時に、自身も他の子どもたちを「可哀想な子ども」と見なし、自分の境遇と比較していたことを反省する。

この気づきにより、アラタは児童相談所を辞めることを決意する。

判決と結末

真珠には3件の自殺ほう助と1件の殺人、4件の死体損壊の罪で懲役13年の判決が下される。

未成年時の犯行であることが考慮され、死刑は免れた。

アラタは刑務所に真珠を訪ね、離婚届を破り捨てる。

そして「寂しいから一緒に生きてほしい」と本音を語り、翌日に結婚式を挙げると宣言する。

想像上の結婚式

真珠は刑務所から出られないため、神社での結婚式には誰も来ない。

それでも、アラタは待ち続け、同じ空の下で二人はそれぞれ結婚式を想像する。

エピローグ:匂いへの執着

真珠の匂いへの執着が描かれる。その起源は、若かりし頃のアラタが子どもの頃の真珠に手渡したX字のロゴ入りハンカチだった。

真珠はこのことをずっと覚えており、拘置所でアラタの匂いをかいだとき、ハンカチの主だと気がついた。

アラタは当時の子どもが真珠だとは気づかずにいたが、結果的に二人は再び出会い、複雑な形で結ばれることとなったのだ。

まとめ

映画は、漫画12巻分をギュッと2時間くらいに収めたものなので、どうしても展開が駆け足になってしまったり、物足りない感じがしてしまいますが仕方ないですね。

より深く『夏目アラタの結婚』の世界を堪能したいという方は、原作漫画を読んでみるのもいいのではないでしょうか。

サスペンスとはいいつつも、ラブストーリーとして観ても十分楽しめる作品でした。

まだ鑑賞していない方は、ぜひその目で確かめてください!

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